より白く雪のような白 「白萩釉」
萩焼は焼き上がりが軽く素朴でわび茶の似合う器です。 一楽・二萩・三唐津と茶人に好まれました。(山口県萩市)
萩の土は登り窯によって長時間低火度でゆっくりと焼きます。そのため柔らかな焼き上がりとなり、手になじみの良い器になります。土があまり焼き締まらないため(吸水性がある)熱の伝わりも柔らかく、お茶の道具として好まれます。萩焼の中でも「白萩」は三輪家が目指した雪のような白がよく知られています。白萩といえば「休雪の白」といわれるほどです。黒との対比でより白を求めていきました。萩の土に見島土を掛けたり塗ったり素地を黒から黒褐色にすることで、その上に掛けた白萩釉がより白く雪のように見えます。(見島土は鉄分が多いので素地に混ぜたり、化粧すると黒く焼きあがります。) (東京で伝統と産地のやきものの手作り作品の作り方を学ぶ)
白萩はワラの灰からなる釉薬で雪のような白が特色です。ワラの灰は焼くと粘りのある独特の表情のある溶け方をします。この白を出すには釉薬の原料の中にこだわらなくてはなりません。白萩の白は器として使いやすい白です。濃く掛かった白はやさしさの中に力強さがあり、白萩は釉薬の白を代表するものです。(師楽トップページはこちらから)